月組組長の飛鳥裕さんが大切にしている言葉は…
『自分のものさしで計るな』
ちょっと不思議な言葉だと思うのですけれども、私は実は学生の頃から意外と気が強くて負けず嫌いで、理詰めで物を考えてしまう数学とかが大好きで1足す1は2っていうハッキリした答えが好きっていう学生生活を送っておりまして、それを見かねた母が1足す1は必ず2にはならないよという教えのもとに、私に自分の物差しで物を見てはいけないと戒めてくれた言葉です。
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そのときは全然分からなかったんですけども、宝塚に入ってずいぶん長い間分からなかったんですけども、ある時おんなじ景色を見ても、例えば夕焼けを見たら『うわ〜綺麗』っていう人と『あ〜なんか寂しい』っていう人と2通りいるってことが色んなところでちょこちょこちょこちょこ出会うようになって、『え!?みんなそんな風に考えるの?』みたいな自分がハっとすることが続きまして、『そっか、やっぱり1足す1は2じゃない。母が言ってた言葉はこういうことなんだ』というのを徐々に徐々に心にだんだん分かってくるようになりまして、それで、今度自分が組長になった時に、色んな人が色んな考え方をするんだから、絶対に自分の物差しで人を見てはいけないっていうことを肝に銘じながら組長をつとめてまいりました。
まだまだそれは全然できないんですけど、突発的にワって言ってしまうんですけど、でもやっぱりその言葉がないと私はすごく嫌な人間で相手の気持ちを思いやれなかったり、嫌な人間になったんじゃないかなって。それが少しでもマシになって、なんとかみんなと仲良く出来るように、宝塚生活を過ごすことができたんじゃないかなと私にはとっても大事な言葉だったと思っております。
・・・ほんとに深いお言葉!とっても大切な考え方ですね、お母様素晴らしい!