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出演者
エジプト代表 ファラオ役 箙かおる
エジプト代表 ネセル役 寿つかさ
エチオピア代表 アモナスロ役 一樹千尋
エチオピア代表 ファトマ役 美風舞良
ラダメスの処刑について
(箙):私は死んでてその後のことは全然分からないんだけど、死んでウチの娘がワってなって言ってるんだけど、あの時はそれしかないんちゃうかなって思って…でもラダメスとアイーダ的にはあれが一番幸せなんじゃないかなと思って。
(美風):ああやるしかないですよね、方法が。
(箙):すごい苦しかったと思うけど、地下牢で。でもあれしか…2人が剣で刺し違えたり、自殺みたいなことよりも、自然にあそこで2人で行かはって、天国で幸せにっていうのが1番彼女達には幸せだったかも…ただ私は王女が心配。どうしたかしら…
(一樹):ラダメスね。私も人の国のことですからあまり口出しはできませんけれども、どうやら人づてに聞くと言い訳を一切しなかったと、ラダメスは。
言い訳をしなかったらしく…ええやっちゃ。ええとこあるやん!と思います。情報をありがとうって。
(美風):でもそこにアイーダも一緒に…
(一樹):やるな、アイーダもやるな…
(箙):でもあそこで、『僕悪くなくて、アイーダが全部!!!』って…
(一樹):そうそう。そういうヤツだったら、嫌だけど、いいね、何も言わずにアイーダのために。そして地下牢の中で『ああ、何もなくなった。でもアイーダが生きてる』って思っていてくれた、そこへ現れる…すごいじゃないですか〜パパなんか振り捨てて。
正しい。良いんじゃないですか!
(美風):いや、良かったです。
(箙):でもできれば連れ戻したくなかった?アイーダさん。
(美風):でも、もし連れ戻してもパンサー王女なので目を離した隙に絶対いなくなってるから、それしか頭になくてもうそれしか見えてなくてって状態。
ほかに選択肢がないって思ってる王女様だと思うので、もう止めても絶対ダメだっていうのも分かっていたと思うし…
(寿):神官的には『地下牢へ!』という指示を出している本人なんですけど、裏切り者であってファラオを暗殺され、国がどうなるんだっていう時に…
一番に疑われる神官…
(美風):しかも一番に疑われ…
(寿):そうなんです、まず上級生順に疑っていくという。
(美風):一番にネセル様のところに、みんなが一斉にね。
(箙):もう3人が大慌て。
(寿):この間松風が突き指してました。慌てすぎて床に転がって突き指して。
今のエジプトの状態が私たちにはおいしかったもので、それが崩れてしまうという所のもうどうなるんだってパニックですよ。
(箙):だからまずはファラオにそれから神官にアムネリス様にだから、2番目なんやね。
(寿):一番に疑われて…ある意味正しいって言ってましたけど。
テーマ『愛』について
(一樹):アモナスロとしてはアイーダへの愛もあり、ウバルドへの愛もあり、家臣たちへの愛もエチオピアの民たちへの愛もある。
だけれど、私はただ1人のエチオピアの国王だから、国王だからやっぱりエチオピアが一番の愛の捧げる物。
だからこそ娘の愛も恋も引裂き、自分たちの命を賭けて死んでいく息子達を止めることもせず、エチオピアのためにと思って起こした行動だったんですけども、結局のところああいう状況になり、何もかもなくなってしまい、『は〜愛だけがやっぱり大切だったのに…』って思ってるところです。
(箙):ファラオ的にはエチオピアの方がなんとなく人間的な感じがするよね。
エジプトってちょっと天上人っていうかさ、神というか人間なんだけど人間じゃない仏像みたいな、なんかそんな感じがするので、愛というのはファラオ的にはどんなんだろうと思ったら、やっぱり娘かな〜
もちろん国が幸せでみんな豊かで楽しく暮らすのが一番の喜びなんだけど、そこにちょっと娘が引っかかっておりまして。
そういう感じかな〜やっぱりそういうところは人間的なんだな。
(美風):ファラオ様の笑顔に癒されるってみんな言ってます。もちろん客席に向かって台詞なり歌なり歌い終えた後に後ろに戻る時にすっごい笑顔で戻られて…
(箙):民たちがいるからさ、ちょっと余裕ができたからさ、ちょっと見てるねん。
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(美風):その時に見てくださるってみんなすごい感動していました。
(箙):あの時は娘を嫁がせるって決めて、娘も大喜びしているので、ラダメスの悩みなんてしったこっちゃないから、その時は。とても喜んでいるので、で後ろの人たちも喜んでくれているから、それに応えてるわけ。
(寿):ラダメスもいっつも言ってます。優しい笑顔にって。
(箙):なのに殺され…ラダメスも好きだからね。頼りにしているのもあるし、やっぱり娘が好きやからなんとかしてあげようかなっていう感じ。
(寿):私はもう自己愛かなって思っております。そのために全ての務めを神からのお告げを受けて、エジプトが勝利することを一番であることがスゴスゴツヨツヨであることが私もおいしいという自己愛です、すいません。
(美風):という皆様それぞれの愛を客観的にいつも考えさせられるのが、やはりファトマでして、アイーダ様もラダメスに向かってる愛もそうですし、国の王女としてエチオピアを取り戻さなきゃいけないっていう国に対する愛情とかっていうのもたくさんある、その悩んでる姿を見ているのもファトマですし。
ってなった時に、じゃあ愛ってなんなんだろうっていうのをいっつも考えているファトマがいます。
なのでファトマに関して言うならば、分からない、まだ答えを探している。じゃあ本当の愛ってなんなんだろう、じゃあ死んだら全てが添い遂げられるのが、愛なのか。
平和になったのが愛、みんなが幸せになったから、じゃあ愛情がそこでちゃんと生きていくのかって言ったら多分そうじゃなくてこういう方(すっしーさん)もいらっしゃるし…自己愛にまみれた方もいらっしゃるこの世の中って一体っていつも考えさせられている愛を模索中なのがファトマなので、まだ答えを見つけずにずっといくのかなっていう感じがします。
大劇場千秋楽、東京公演に向けて一言
(一樹):もう熱く熱く盛り上がっている公演ですけれども、増々熱ーい夏になります。皆さんご覧下さい!
(箙):ほんとこの物語は見るまま、見たまま感動して頂けると思うので、あれやこれやと考えずに3時間夢の世界を過ごしていただきたいと思います。どうぞ残りの大劇場公演も東京公演もどうぞお越し下さいませ。
(寿):私達も毎日新鮮にこの舞台に生きることのできるすごいエネルギーの作品です。そしてお客様も感動というか熱というのもすごく感じながら、私たちも幸せに舞台に立つことができるこの『王家に捧ぐ歌』です。
まだまだ宝塚大劇場公演も東京もますます盛り上がってまいりたいと思いますので、皆さま是非何度もいらして下さい。
(美風):今のこのメンバーでさせて頂ける幸せと、そしてお客様から逆にパワーを頂いて日々自分が感動したりとか、心を揺さぶられることがあったりとかっていう状態を過ごさせて頂けることが本当に幸せです。
残りの公演、そして東京公演も皆様に感動をお届けできる舞台を目指して、頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
…いやあ、濃くて豪華なStage Side Watchでした~!!再演で初演の2人がまた出演というのもなかなか貴重なケースですよね。専科のお2人のどこまでも暖かな姿勢に感動しました。